銀座 誠友堂: 刀 高松宮賞 宗昌親作 ka
【解説】筑州住宗昌親作 宗昌親(まさちか)刀匠。本名は宗正敏。現在は無鑑査作家に認定されている名匠です。昌親刀匠は平成二年に新作刀展覧会に初出品し新人賞と優秀賞を受賞します。以降、連続で優秀賞と努力賞を受賞。平成九年には全日本刀匠会理事長賞の特賞を受賞。以降、日本美術刀剣保存協会名誉会長賞、同会長賞、文化庁長官賞、高松宮賞の特賞を連続して受賞という栄誉を得ました。本作品は、平成十七年に高松宮賞を受賞した時の出品刀(現物)であります。作品はこの年の新作刀展覧会のポスターにもなりました。賞状は時の日本美術刀剣保存協会会長であられた、元総理大臣、橋本龍太郎氏から贈られたものです。展覧会の冊子、ポスターと、この賞状が附してします。
本作は越前守助廣を彷彿とさせる作品で、体配は身幅広く先幅落ちず、重ね厚くガッシリとした誠に優美な姿の御刀であります。地金は小板目が緊密に詰んだ地鉄に、沸匂深い濤瀾乱風の大互の目を焼いています。焼刃は最も明るく冴えて力強く光を放っています。透明感ある刃中に雲が沸き立つように沸が広がる様は見事の一言で、流石に高松宮賞の栄誉を得た名刀であると感服させられます。茎は名刀にふさわしく非常に丁寧な仕上げで化粧筋違い鑢目が整然として美しく、立派な力ある鏨で銘を切り上げています。鋩子は焼きが高い直ぐ刃となって小丸へ深く返ります。白鞘。金着せ二重はばき。
名誉の一振りです。御家の御宝刀にいかがでしょうか。今後はますます注目の御刀になっていくと思われます。2010年大刀剣市出品作品。